山川ダンテプロジェクト
Yamakawa Heizaburo Dante Project
このプロジェクトは、山川丙三郎(東北学院名誉教授)が、ダンテ『神曲』の翻訳という難事業を独力でいかにして為し得たかを、書簡、日記、ダンテ研究の趨勢、明治大正昭和期のキリスト教信仰をもとに探究している。
山川丙三郎とダンテ・アリギエリ
- 山川丙三郎 Heizaburo Yamakawa(1876年3月3日-1947年8月17日)
- 東北学院名誉教授。専門はイタリア文学と英文学。日本におけるダンテのパイオニア。新潟県新発田市に生まれた。東北学院を卒業後、東北学院に赴任した島崎藤村の影響を受けてダンテにめぐりあう。10年に及ぶアメリカ留学を経て、『神曲』翻訳に半生を捧げた。『神曲』の「地獄篇」は、山川によって日本で初めて原文から翻訳されたダンテとして脚光を浴びる。その後、「浄火篇」「天堂篇」と全曲を完訳する快挙を成し遂げる。彫琢を極めた美しい日本語訳は、今なお岩波文庫にあって、他の追随を許さない正確さは、時代を超えて評価されている。
- ダンテ・アリギエリ Dante Alighieri(1265年-1321年9月14日)
- 現代イタリア語の基をつくった詩人。フィレンツェに生まれ、ラヴェンナに死す。代表作である『神曲』(Commedia)は、しばしばホメロス、シェイクスピア、ゲーテと共に世界文学山脈の峰として讃えられてきた。愛する人ベアトリーチェを失い、故郷フィレンツェから追放されたダンテは自らの作品の主人公となって、地獄から天国まで旅をする。この大叙事詩は、いわば、霊界の旅行記であって、国境と時代を超えて、文学のみならず美術や音楽にも巨大な影響を与えてきた。書名の日本語訳『神曲』は森鴎外によるものであり、日本で初めての『神曲』講義は、京都大学で上田敏によって行われた。
プロジェクトメンバー
- 下館 和巳Kazumi Shimodate
- 東北学院大学名誉教授
- 齊藤 泰弘Yasuhiro Saito
- 京都大学名誉教授
- 原 基晶Motoaki Hara
- 東海大学文化社会学部ヨーロッパ・アメリカ学科教授
- 松田 公江Masae Matsuda
- 山川ダンテプロジェクト・リサーチフェロー
- 赤井 規晃Noriaki Akai
- 山川ダンテプロジェクト・リサーチフェロー
プロジェクトによる研究成果
『東北学院英学史年報』掲載分
- 資料翻刻
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- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡」 第37号、2016年、42-66
- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡(2)」 第38号、2017 年、11-18
- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡(3)」 第39号、2018 年、1-26
- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡(4)」 第40号、2019 年、9-23
- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡(5)」 第41号、2020 年、1-10
- 「翻刻 山川丙三郎より大賀壽吉宛の書簡(6)」 第42号、2021 年、15-20
- 「翻刻 山川丙三郎より新村出宛の書簡」(第40号、2019年、1-7に収録)
- 「翻刻 山川丙三郎自筆メモ「上田敏『神曲未定稿』」校訂」(第42号、2021年、31-33に収録)
- 「翻刻 山川丙三郎の昭和11年日記」(第45号、2024年、31-33、第47号、2026年、54-68に収録)
- 研究文献
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- 赤井規晃 「山川訳ダンテの生みの親 -忘れられたダンテ学者大賀壽吉について-」 第35号、2014年、1-16
- 赤井規晃 「大賀壽吉のダンテ観と山川丙三郎の評価について」 第36号、2015年、1-24
- 松田公江 「山川丙三郎と大賀壽吉」 第37号、2016,22-30
- 下館和巳 「東北学院の生んだ知られざる偉人山川丙三郎」 第37号、2016年、2-21
- 赤井規晃 「新発見資料から見直す山川丙三郎と大賀壽吉の関係について」 第37号、2016年、31-41
- 松田公江 「浮かび上がる山川丙三郎像から」 第38号、2017年、2-10
- 松田公江 「山川ダンテ 新村出との出会い」 第40号、2019年、1-7
- 松田公江 「山川ダンテ 上田敏批評の発見」 第42号、2021年、3-14
- 赤井規晃 「研究ノート 山川丙三郎のカルフォルニア留学時代について」 第43号、2022年、3-28
- 齋藤泰弘 「上田敏『神曲未定稿』と山川丙三郎『神曲』と、下館さんの話」 第44号、2023年、3-7
- 赤井規晃 「山川書簡の翻刻を終えて」第44号、2023年、7-8
- 松田公江 「山川日記の翻刻を前に」 第44号、2023年、10-12
- 下館和巳 「山川ダンテへの道」 第44号、2023年、13-16
- 下館和巳 「山川丙三郎の日記」 第45号、2024年、27-29
- 松田公江 「山川丙三郎の日記」 第45号、2024年、31-33
- 齋藤泰弘 「ダンテのオデュッセウスvsコロンブスの卵」 第46号、2025年、47-61
- 下館和巳 「山川丙三郎と『神曲』の邂逅を日本のダンテ受容史の中で考察するための覚書」 第47号、2026年、25-31
- 赤井規晃 「山川丙三郎のカリフォルニア留学時代 交友関係から浮かび上がる『神曲』受容の精神的基盤」 第47号、2026年、32-53
- 松田公江 「日記というポートレート」 第47号、2026年、54-68
- 関連書誌
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- 伊藤 隆 「山川先生の思い出」第1号、1980年、1-2
- 月浦利雄 「山川先生の思い出」第2号、1981年、1-3
- 山浦拓造 「山川丙三郎先生の追憶 -バラッド文学を中心として-」第3号、1982年、24-41
- 竹井一夫 「研究 山川丙三郎」第9号、1988年、25-78
- 「山川丙三郎先生没後満45年 -山川先生の人間像を語る-(弟子達による座談会)」第14号、1993年、50-64
- 石川重俊 「山川丙三郎訳ダンテ『神曲』及び『新生』 -本体と改訳-」第15号、1994年、1-52
- 田中宏子 「『神曲』を読む旅」第44号、2023年、9-10
- 田中宏子 「山川丙三郎の日記」第45号、2024年、30-31
その他東北学院における研究成果報告関連
- 研究文献
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- 下館和巳 「山川丙三郎と『神曲』」
『東北学院百年史 各論篇』東北学院、1991年、269-314 - 下館和巳 「東北学院の山川丙三郎 -ダンテ・アリギエリへの挑戦」
『東北学院時報 第658号、第659号、第660号』東北学院、2007 - 下館和巳 「山川ダンテを探して(1)」
『創設者の事績を通して見る東北学院の建学の精神』東北学院、2010年、87-94。 - 下館和巳 「山川ダンテを探して(2)-資料編・大賀壽吉の手紙-」
『キリスト教教育と近代日本の知識人形成 -東北学院を事例にして-』東北学院、2011年、125-144 - 下館和巳 「山川ダンテを探して(3)-資料編・大賀壽吉の手紙-」
『キリスト教教育と近代日本の知識人形成(2) -東北学院を事例にして-』東北学院、2012年、181-240
- 下館和巳 「山川丙三郎と『神曲』」
- シンポジウム
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- 学校法人東北学院 創立130周年プレ企画 ダンテ生誕750年「ダンテと山川丙三郎」
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- 2015年11月14日 14:00~16:40 東北学院大学押川記念ホール
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- 第一部
- 講演「東北学院の生んだ知られざる偉人―山川丙三郎」 講師:下館和巳
- 第二部
- 上映「ダンテの『神曲』を観る」
『神曲』監修:下館和巳、制作:庄子陽、2015年
山川書簡 寄贈セレモニー - 第三部
- パネルディスカッション 「『神曲』翻訳の秘密―山川丙三郎と大賀寿吉」 パネリスト:下館和巳、松田公江、赤井規晃
- 学校法人東北学院 東北学院史資料センター2016年度公開シンポジウム 「恋するダンテ─『神曲』の魅力」
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- 2016年12月3日 14:00~17:00 東北学院大学ホーイ記念館ホール
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- 第一部
- 基調講演
危険な恋愛 -地獄篇第5歌「パオロとフランチェスカ」を読む 講師:斎藤泰弘 - 第二部
- 『神曲』をめぐっての語らい パネリスト:下館和巳、斎藤泰弘、原 基晶