【経済学科】大塚ゼミの学生が、みずほ学術振興財団「第64回懸賞論文」学生の部で入選しました
2023年04月17日
経済学部経済学科3年(大塚ゼミ所属)の吉田夏鈴さんと榊朋香さんを代表執筆者とする論文(応募論題: 世界的なインフレーションと日米欧中央銀行の金融政策)が、公益財団法人みずほ学術振興財団「第64回懸賞論文」経済・学生の部で佳作に入選しました。
この論文では、同ゼミメンバーである鈴木陽蘭さんとともに、ウクライナ侵攻・コロナショック以降、上昇の一途をたどる物価変動の構造および経済変数や金融政策との関係性について実証分析を行いました。まず、日本・欧州・米国の物価、貨幣供給や金利などの金融政策変数の長期時系列データの特徴をまとめ、日本の現状について他国との比較から明らかにしました。次に、日本の消費者物価指数に対して「隠れマルコフモデル」という統計モデルを用いることで、デフレ期、高インフレ期などインフレの状態がどの期間で起きていたかを推定しました。そして、各状態に対して、日本の金融緩和政策がインフレにどの程度影響を与えるかを推定することで、政策の非対称性を定量的に示しました。また「コストプッシュインフレ」と呼ばれる原材料の高騰による物価上昇についても試算し、現在の価格転嫁が第1次オイルショックを上回ることも示しました。
今回の受賞に伴う表彰式は、6月12日(月)に行われる予定です。
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