東北学院大学

文学部 歴史学科

特徴的な学び

歴史から復興を、街を、未来を、創る

歴史を復元する方法は日本近世史の場合、文字史料の読み解きが基本ですが、発掘調査の成果や、民俗資料などにも関心を寄せて、ひろく史料の収集と管理・保全の意義を考える授業を展開しています。大学博物館が併設され、収蔵する古文書などを教材として使用することができ、その成果を博物館で展示できることは、本学科の大きな特徴の一つです。学芸員資格の取得をめざす学生は、展示のレイアウトやパネル作りで存分に活躍しています。また、旧城下町の一角に立地する環境を活かして、城下絵図を見ながら仙台城跡や街道筋の町並み、伊達家の墓所である瑞鳳殿などを巡見する時間を設けています。史跡や文化財の現場を歩くことは、絵図や地図、映像を史料とする際の情報性を考える機会ともなります。多様な史料群と出合い、向き合えるという、本学科ならではの恵まれた学びの環境は、卒論研究や進路の開拓に活かされています。

教員から

歴史学科 
菊池 慶子 教授

歴史学は過去を研究の対象とする学問ですが、時代をさかのぼって問題を考えることで、現代社会を見渡し、未来の方向性を考える学問でもあります。歴史学科の講義や実習を通して、この点に思考を巡らすことができるでしょう。近世史ゼミでは、東日本大震災で被災した海辺の集落の歴史の復元をめざして、古文書や墓碑や防災林の痕跡を探索し、読み解く作業を続けています。住民が語る昔の知恵や慣習などの記憶も、貴重な歴史の情報です。こうして調べ上げた暮らしやなりわいの報告に対して、「先人たちの努力を知り、これに応える気力が生まれたのがなにより有り難い」と、大きな反響が寄せられました。地域の歴史を掘り起こすことは、住民の新たなまちづくりへの思いを高めることを実感した一時でした。学生たちは、過疎化した地域に交流人口を生み出すためのアイデアを次々に提案できるようになり、とても頼もしく思えます。

学生から

歴史学科3年 
川嶋 直樹さん(宮城県/石巻好文館高等学校出身)

菊池ゼミを選択したのは、日本史の中でも特に江戸時代に興味があったからですが、フィールドワークが多いというところも魅力でした。文献を読み解くだけでは得られない体験があると感じたのです。実際、瑞鳳殿の巡見では、ガイドの方から仙台藩に関する歴史について聞くことができただけでなく、年に数回の御開帳のときにしか見ることのできない内部を見せていただきました。仙台市東部の新浜地区では、かつてこの地区で行われていた「松葉さらい」を実際に体験し、当時の人々の暮らしについて考える機会となりました。また、過去と現代の地図を重ねることで見えてくる時代の流れを強く実感できたところに歴史のおもしろさを感じます。今はまだ何をやりたいか一つに絞りきれていませんが、博物館の学芸員など、身に付けた知識を活かせるような職業に就きたいと考えています。

※2020年当時の内容です