東北学院大学

文学部

学部長あいさつ

文学部長
紺野 祐

その源流を東北学院の創立にまで遡ることのできる文学部は、英語ではFaculty of Lettersと表記されます。facultyはここでは「学部」と訳すとして、それではlettersにはどのような意味があるのでしょうか。

英語のletterという言葉のもとをたどってゆくと、ラテン語のlitteraという言葉に行き着きます。このlitteraには主要な3つの意味があったようです。第一義的には「文字」ですが、加えて各種の文書や記録等の「文字で書かれたもの」(「手紙」もその一種です)といった意味を挙げることができます。たださらに、複数形のlitteraeとしては、「文字で書かれたもの」を通じて得られた学識や教養、また「文字で書かれたもの」を生み出す学問研究(その代表が「文学」です)という意味もあったのです。文学部、つまりFaculty of Letterslettersにはまさに、この3番目の意味が込められていると言ってよいでしょう。

とはいえ、幅広い学識や学問研究の中でも、文学部=Faculty of Lettersで学ばれるべきlettersの中身はある程度絞り込まれています。文学部での学びは、何よりも人間のあり方や生き方、また人間の文化・歴史を多面的・多角的に検討しつつ、人間とは何か、よく生きることとはどういうことかという根源的かつ総合的な問いに迫っていくものなのです。

文学部には、そのためのチャンネルとして4つの学科が設置されています。英文学科では、英米文学、英語学、英語コミュニケーションの3つの分野から、英語とそれを使う人々の文化や価値観などについて学び、多元的な社会に貢献できる力を育てます。総合人文学科では、思想・哲学、文化・芸術、宗教・神学の3分野の学びにより、どのような社会や時代にも通用するよきあり方・生き方について考え、他者に対する寛容な精神を養います。歴史学科では、日本史、アジア史、ヨーロッパ・アメリカ史、考古学、民俗学の5つの分野において、歴史的な知識と考え方を広く身につけながら、現代社会を歴史的かつ国際的に考える能力を育成します。教育学科では、変化の激しい時代・社会にあって、人がよりよく生きるための学びと人間的成長を支援することができる、教育学的教養と実践的指導力に優れた人物を養成します。

以上の教育目標を果たすべく、文学部では全4学科において、教養教育科目、外国語科目、専門教育科目等が体系的に提供されています。学生の皆さんはこれらのカリキュラムのもとで、幅広い学識・教養を育むとともに、自身の知的関心に合った高度な学問研究ができるようになっています。

そして、以上の4学科での学びはそれぞれ、文学部のモットーである“Think for Yourself, Think for the World”の姿勢に貫かれています。文学部というlettersの学びの場において、まずは自分なりに、人間とは何か、よく生きることとはどういうことかといった問いへの答えを模索してほしいと思います。またその過程で、他者のために、世界のために問題・課題を解決し、行動できる力を育んでくれることを願っています。