人間情報学研究科
博士前期課程・博士後期課程における研究指導計画と各審査の基準
博士前期課程
Ⅰ. 研究指導計画(学位取得までの流れ)
- 指導準備
- 入学試験時に確認された院生の研究計画に応じて主指導教員と複数の副指導教員を選出し、指導体制を構築する。
- 1年次
-
4月 - 入学直後に実施される入学時オリエンテーションにおいて、大学院での学修に関する基本的注意、利用できる施設・機器及び財政的支援制度の紹介、科目履修に関する一般的説明などが行われ、その後、指導教員及び科目担当者から科目履修に関する個別指導が行われる。
- 院生は1年間の履修計画を立案し、それに対応した「授業科目履修届」を提出する。
5月〜1月 - 院生は「人間情報学演習Ⅰ」を履修し、主及び副指導教員の指導のもとで文献を調べ、実験や調査等の研究活動を行う。それらを通じて当該領域の研究方法を学修すると同時に、独自の研究テーマを絞り込んでゆく。
2月〜3月 - 院生は1年間の学修成果を『人間情報学研究科年誌』に発表する。
- 2年次
-
4月 - 年度初めのオリエンテーションにおいて、修士論文提出までの日程と提出に必要な手続き、及び論文提出後の審査過程に関する説明が行われる。
- 院生は「授業科目履修届」、「修士論文題目届」、研究経過や今後の研究計画等を記述した「修士論文作成指導申込書」を作成し、指導教員の承認を得て提出する。
5月〜12月 - 院生は「人間情報学演習Ⅱ」を履修し、主及び副指導教員の指導のもとで研究計画に基づく実験や調査等の進捗状況の報告と討論を積み重ね、それらを基盤として修士論文を完成させる。
1月 - 院生は「修士論文」を他の必要書類と共に提出する。
- 論文審査及び最終試験(口述または筆答試験)が実施される。
2月〜3月 - 院生は1年間の学修成果を『人間情報学研究科年誌』に発表する。
3月 - 学位記授与
Ⅱ. 各審査の基準
- 論文審査および最終試験の審査基準
-
学術研究論文としての基本的要件を備えており、提出者の基本的研究能力を証左するものであることが審査基準となる。具体的には、①学術研究論文としての体裁、②論旨の一貫性、③データや資料の分析の適切性と分析結果に基づく論証の的確性、等の観点から審査される。
最終試験では、学位論文の内容及び当該分野に関する理解の程度を口述または筆答により審査する。
- 学位授与の審査基準(要件)
①必要な科目の単位を全て修得済みであること、②論文審査及び最終試験に合格すること、の2点が学位授与の要件となる。
博士後期課程
Ⅰ. 研究指導計画(学位取得までの流れ)
- 指導準備
- 進学時に確認された院生の研究テーマ、研究計画に応じて、主指導教員と複数の副指導教員を2つ以上の領域から選出し、指導体制を構築する。
- 1年次
-
4月 - 年度初めのオリエンテーションにおいて、利用できる施設・機器及び財政的支援制度の紹介、科目履修に関する一般的説明などが行われ、その後、指導教員から研究計画に関する個別指導が行われる。
- 院生は1年間の研究計画を立案し、それに対応した「授業科目履修届」を提出する。
5月〜1月 - 院生は「人間情報学演習Ⅲ」を履修し、主及び副指導教員の指導のもとで博士論文作成のための基礎を固める。具体的には、最新の文献と並行してより基本的・古典的な文献も講読しつつ、実証的な資料の蓄積による研究の進め方、問題の設定方法、データ解析の方法について学修する。
2月〜3月 - 院生は1年間の学修成果を小論文にまとめ、『人間情報学研究科年誌』に発表する。
- 2年次
-
4月 - 年度初めのオリエンテーションにおいて、年間の学事スケジュールが提示され、その後指導教員により研究計画に関する個別指導が行われる。
- 院生は1年間の研究計画を策定し、それに対応した「授業科目履修届」を提出する。
5月〜1月 - 院生は「人間情報学演習Ⅳ」を履修し、主及び副指導教員のもとで最新の技術や方法論に関する文献や資料の解析と討論を重ねながら、研究テーマの絞り込みを行う。
2月〜3月 - 院生は1年間の学修成果を小論文にまとめ、『人間情報学研究科年誌』に発表する。
- 3年次
-
4月 - 年度初めのオリエンテーションにおいて、博士論文提出までの日程と提出に必要な手続き、及び論文提出後の審査過程に関する説明が行われる。
- 院生は「授業科目履修届」、「博士論文題目届」、研究経過や今後の研究計画等を記述した「博士論文作成指導申込書」を作成し、指導教員の承認を得て提出する。
5月〜6月 - 院生は「予備審査題目届」と「研究計画書(業績一覧を含む)」を提出する。
- 予備審査が実施され、審査結果が通達される。
- 院生は予備審査で指摘・確認された条件を満たす論文の完成と提出を目指す。
5月〜12月 - 院生は「論文指導」を履修し、主及び副指導教員のもとで論文作成のために必要な知識と技法を学修しながら博士論文を完成させる。
1月 - 院生は「博士論文」を他の必要書類と共に提出する。
- 論文審査及び最終試験(口述または筆答試験)が実施される。
2月〜3月 - 院生は1年間の学修成果を小論文にまとめ、『人間情報学研究科年誌』に発表する。
3月 - 学位記授与
Ⅱ. 各審査の基準
- 予備審査の審査基準
-
予備審査において、審査委員会は後述する「論文の審査基準」を満たす論文の期間内の作成可能性と「学位授与の審査基準」の充足を判断する。同時に、審査基準を満たすための条件を院生とのあいだで合意し、それを記録して保管する。
- 論文の審査基準
-
提出された論文が学術研究論文としての基本的要件を備えており、提出者が専攻分野の研究者として自立した研究活動を行うに必要となる高度な研究能力及びその基礎となる豊かな学識を有することを証左するものであることが、論文の審査基準となる。具体的には、①学術研究論文としての体裁、 ②論旨の一貫性、③データや資料の分析の適切性と分析結果に基づく論証の的確性、④専攻分野の発展に寄与する新たな知見、等の観点から審査される。
最終試験では、学位論文の内容及び当該分野に関する理解の程度を口述または筆答により審査する。
- 学位授与の審査基準(要件)
-
学位授与の基準(要件)は、①必要単位数を満たし、②課程在学中に、博士論文の研究主題に関連する内容で2編以上の論文が学術雑誌に掲載済または採択済であること(うち1編は定評のある査読有りの学術雑誌であること)、③博士論文の主題の分野に関するしかるべき水準の知識及び外国語の能力が確認され論文審査及び最終試験に合格すること、の3点である。