黒坂 愛衣 教授
専門分野
- 社会学(差別問題研究,ライフストーリー聞き取り)
研究キーワード
- 質的調査法(聞き取りと参与観察)・ハンセン病問題・原発避難をめぐる問題
担当授業
- 現代社会問題論、現代社会と差別、フィールドワークの基礎、フィールドワークⅡc、基礎演習、演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
代表的著作
- Fighting Prejudice in Japan: The Families of Hansen’s Disease Patients Speak Out, Melbourne: Trans Pacific Press, 2019
- 長泥記録誌編集委員会編『もどれない故郷ながどろ――飯舘村帰還困難区域の記憶』芙蓉書房出版,2016(聞き取り部分を担当)
- 『ハンセン病家族たちの物語』世織書房,2015
教員からのメッセージ
わたしは、ハンセン病問題および部落差別問題を中心に、日本の社会問題や差別問題の研究をしてきました。具体的には、「現場」に足を運び、社会的少数者(マイノリティ)の立場におかれた人々と活動をともにし日々の記録をつける「参与観察」という手法や、かれらから人生の歩みの話を聞かせてもらう「ライフストーリー研究」という手法です。
マイノリティ当事者たちの語りは、わたしたちに大きな気づきを与えてくれます。社会的多数者(マジョリティ)の立場にある者の日常からは見えにくい、社会的抑圧や排除の存在。そのなかを生き抜いてきた人々の、豊かな生きざま。当事者存在のさまざまなありよう……。講義では、当事者の生との〈出会い〉を大事にしたいと考えています。
学生のみなさんには、多様性への豊かな感性と、社会問題を自分自身に結び付けて考えていく力を育てていってほしいと期待します。