東北学院大学

経済学部 共生社会経済学科

第19回「現代社会における共生のあり方を考える:アマルティア・センの経済思想」

2021年1月21日(木)開催

講師 斉藤 尚
(北海道大学大学院経済学研究院 准教授)

専門は経済哲学、再分配正義論。2014年4月から2020年3月まで東北学院大学経済学部共生社会経済学科准教授。同年4月より現職。著書として『社会的合意と時間:「アローの定理」の哲学的含意』(木鐸社、2017年)等。

この講演会では、共感力と多角的な視点を重視して共生社会を目指す学科の理念を中心にお伝えしました。学生の感想の中に、「この時期だからこそ繊細な感性が必要だと思う」という感想がありました。オンラインによる授業やイベントが増え、会える機会が少ないからこそ、お互いを思いやる気持ちによって互いをケアしあうことが重要になっていくと思います。また、この学科の多角的な視点による共生社会の実現という基本理念はSDGsと親和性があり、世界的な潮流をリードする理念です。皆さんが共生社会経済学科の理念を胸に、これからの社会に良い影響を与えることを期待しています。

学生の感想
  • 本講演会に参加し、特に印象的だったことがある。それはアマルティア・センの「市場価値で表されないものも、『人間の良き生』の指標になりうる」ということである。本講演会前は「市場価値で表されるもの」のみが「人間の良き生」の指標であると考えていたが、本講演会後にはアマルティア・セン同様、「市場価値で表されないもの」も「人間の良き生」の指標であると考えが変化した。
  • 改めて共生社会について学ぶことができた。これまでわたしが考えていた共生社会のあり方だけでなく、新たな共生社会のあり方を知れてとても充実した時間になりました。 コロナウイルスのワクチンについては、世界中の人に等しく分配すべきだと考えた。理由としては、日本中心にワクチンを使用したら海外からしてみれば、あまり日本に対しての印象がよくないと思う。それが原因で国家間で問題が起きる可能性もあると考えた。コロナウイルスは世界的な問題であるからこそ、世界で協力すべきである。 本日はお話をしていただきありがとうございました!
  • 何かを考える時に、物事を多角的に考えると正解を見出すのは難しいと感じました。まず故郷の活性化の所でも、雇用問題を解決しようとデパートを建てれば、地域経済の問題や共同体の問題が勃発する。これは今私の故郷でも全く同じことが起きている。 そして最後のワクチンのお話ですが、その国が経済を優先するか共生社会を優先するかは決して周りがどうこう言えることでも決めることができる事でもない為、永遠に答えの出ない課題なのかなと感じました。今回は共感能力の大切さや、この時期だからこそ繊細な感性が大切であることが理解出来ました!貴重な機会をありがとうございました!
  • 今回の講演会を通して、ある観点のみからのアプローチだとどこかを取りこぼしてしまう可能性が高いことから、多角的に問題にアプローチしていくことが重要であるということが一番納得することが出来ました。また、アマルティア・センの人間開発指数についてのエピソードを聞いたことで、セン自身の生い立ちの中で実際に起きていた問題からアプローチしていたということが印象に残り、現在新型コロナウイルスは私たちの身近に潜んでいる問題のため、授業であった通り「互いに離れる事が互いを気遣うこと」を心がけ問題解決に努めたいと考えました。
    今日は講演会を開いて頂き、ありがとうございました。
  • 印象に残った内容として、「違いによる対立をどのように解決するか」という言葉がありました。今回のお話しを聴いて、違いによって壁にぶつかってしまうことがあったときに、多角的な視点を持って複数のアプローチから解決していくことがとても大切だと学ぶことができました。また、お互いを認め合う大切さも改めて知れました。これからの大学生活の中で、先程先生が仰っていた通り、互いの違いや背景を理解してパートナーと関わり、多角的な視点から物事を考えていけるような人になっていきたいです。 ありがとうございました。