東北学院大学

経済学部 共生社会経済学科

教育から共生社会を構想する

2015年10月31日、11月14日に第35回社会福祉研究所オープンカレッジが開催されました。一般の方々と共生社会経済学科の学生がともに、奨学金問題や貧困問題の想像以上に厳しい現実に関する講義を受けました。学生の感想の一部を紹介します。

どのように奨学金と向き合ったか――経緯・研究・活動・課題
北海道 学費と奨学金を考える会 元代表 藤島和也氏

  • 授業に専念しなければ単位が取得できないが、授業に専念してアルバイトを休むと学費が払えないという状況に疑問を感じました。財政状況によってまったく質の異なる大学生活を送っている人が混在している場があることが大学であることを再認識しました。
  • 藤島さんの話を聞いて、果たして奨学金は意味を成しているのか疑問に思いました。経済的に余裕のない家庭の子どもを助けるためのものであるはずが、結果的にかえってくるしめているように感じました。返済が厳しくて奨学金に頼ることができないのでは元も子もない話で、これでは経済格差を解決できないと考えます。

奨学金問題から見えてくる若者の貧困
中京大学国際教養学部教授 大内裕和氏

  • 今まで奨学金と少子化は無関係だと思っていたが、今回の講演を聞いて、奨学金の返済がいかに結婚や出産と関連しているのか理解することができた。
  • 奨学金についての理解に世代間ギャップが大きいことに驚いた。今ではほとんどの奨学金が有利子であるのに学費は上昇し、世帯年収も減少しており、負担の大きさが高齢世代には認識されていないことに問題を感じた。

教育から日本の格差と貧困を考える
本学経済学部共生社会経済学科准教授 佐藤滋

  • 専門的な知識を身につけたいと考えていても、教育費が高いために大学に入って学ぶことが出来ないという人が出てきてしまうような環境はあまり良いことだとは思えない。沢山の人が専門的な教育を受けられる環境にあったほうが今後の日本のために活躍できる人材をより多く育成できるのではないだろうか。家計の財力によって専門教育を受けられる/受けられないという社会は変えていくべきだと考える。
  • 雇用が不安定な状況では奨学金を返したくても返せない人が出て、延滞金が発生してしまう。元本の返済に辿り着けず破産する人もいる。そうした人はごく一部の例外だと思っていたが、返済シミュレーションを提示されると多くの人が不安になるのが当然だと思った。

教育と多文化共生の関わりについて
本学経済学部共生社会経済学科准教授 石川真作

  • 近代国家とイスラームの文化の融合をはかるヒズメッド運動などを知り、異なる人びとが互いを理解し合う道を模索している姿を学ぶことができた。
  • 日本国憲法には「国民」という表現がありますが、義務教育年限を過ぎた移民の子たちはどうなるのか、自分がこれまで考えてこなかったことに気づかされました。