東北学院大学

経済学部 共生社会経済学科

人間の共生を考える─多文化共生とは何か

第31回社会福祉研究所オープンカレッジが2010年6月12日~7月10日に開催されました。
一般の方々とともに、共生社会経済学科の1・2年生約130名が受講しました。ここでは参加した学生の感想を紹介します。

問題開示─共生とは何か 本学経済学部教授 齋藤義博

  • 共生という言葉にはいろいろな考え方や解釈があることをおもしろく感じました。
    その中でも「多文化共生」はこれから重要になってくる考え方だと思いました。(2年Yさん)
  • いろいろな共生の形がありますが、どれもお互いを尊重し認め合ってこそ成立するものなのだと思いました。(1年Mさん)

定住外国人との共生のために:在日コリアンの生活と法的地位 弁護士・弁理士(PD) 崔信義氏

  • 講義を聞いて、私は狭い視野でしか「共生社会」を見ていなかったのだなと実感させられました。
    国内とか、限定された範囲で考えるのではなく、もっと大きな視点で考えるものなのだと思いました。差別が当然のように行われている社会はあまりに冷たいと思います。誰もが良い社会と思えるような、そんな社会を目指すために「共生」という意識は必要だと思いますし、それを実現させるのは私たちだということも考えなければならないと思います。(2年Hさん)

日本におけるアジアからの労働者の現状と問題点 本学経済学部教授 野崎明

  • 講義を聞いて、同じ人間として生きているのに、ここまで格差があっていいものなのかと驚いた。この現状を知ったことで、私たちができること、共生社会経済学科に入って学ぶべきことがよく分かった。今後もこの講演会のような貴重な機会を大切にして大学生活を送っていきたい。(2年Tさん)
  • 日本は、外国人労働者が働きやすいといえる環境ではなく、問題解決には「共生」というキーワードは欠かせないと思いました。日本が取り組まなくてはならない問題が山積していることを痛感しました。(1年Mさん)

アメリカにおける多文化共生社会の形成とその歴史 本学経済学部教授 増田周二

  • 異文化が混ざりあい、それがうまく機能していくことの難しさをアメリカの歴史はおしえてくれた。多文化共生社会の実現に、自分も関わっていきたいと強く思った。(2年Tさん)
  • アメリカの「多文化共生社会」の現状は、私の想像とは大きく違うことに気づいた。(1年Tさん)

多文化共生と地域紛争:アフリカで起きていること 京都大学大学院教授 島田周平氏

  • 地域紛争の原因を見ると、やはり「共生」は紛争解決の重要なキーワードなのだと思う。自国あるいは民族の文化や伝統を尊重することはもちろん大切だ。しかし、過剰な仲間意識は取り払い、他民族を受け入れてこそ、「多文化共生社会」は成立し、そうして初めて紛争解決の糸口が見えてくるのではないだろうか。(2年Mさん)
  • アフリカ諸国の地域紛争の性格の変化は、統治能力の問題と密接に結びついている。アフリカ諸国に対しての配慮をもっと世界的に行っていくべきだと思う。(1年Yさん)

多文化共生とナショナリズム:「純粋文化」の幻想を超えて 本学経済学部准教授 郭基煥

  • 「外国人支援」という言葉を聞くが、これは「多文化共生」とは違うものなのだとあらためて考えさせられた。外国人も地域社会の構成員であり、支援される対象にとどまることなく、地域社会を支える主体である。こういう考え方が、今の社会にはとても必要だと感じた。(2年Aさん)
  • 「外国人=異文化の持ち主」という考えによって隠されている人々がいるということ、その人を見ないでカテゴリー化してしまう「硬直した精神」というのが印象的でした。例えば、外見がブラジル人でも日系2世の場合もあるし、サンバが踊れるとはかぎらないこと。悪意がなくても、気がつかないのはやはり良くないと思いますし、きちんと相手の中身を見なければいけないと思いました。(2年Yさん)

グローバル化による中国社会への影響 本学教養学部准教授 楊世英

  • 私は中国に対して、北京オリンピックの裕福な印象ばかり持っていましたが、その裏には犠牲になっている多くの国民がいることを知りました。日本のことではないからとか、まだ学生だから、という気持を捨てて、私にも何かできることがあればいいなと思いました。(2年Iさん)

全体を通して

  • オープンカレッジでは、参加された方からの質問や意見も聞けました。「共生」を考えるにあたって必要な「多くの人の意見を聴くこと」を体験できたことも貴重な体験でしたし、まだ積極的に質疑応答に参加できない私にはとても勉強になりました。オープンカレッジは、授業では味わえない、ひと味違った雰囲気の中で「共生」を考えることができる「学び」の場です。次回もぜひ積極的に参加したいと思っています。(1年Yさん)