経営学部で学ぼうとしている皆さんへ 経営学部長 根市 一志 経営学部経営学科は、1918年に創設された「専門部商科」の時代から「経済学部商学科」の時代、「経済学部経営学科」の時代を経て、2009年に誕生した、実は、長い歴史をもった学科です。 これから経営学部で学ぼうとしている皆さんに、ごあいさつを申し上げます。 人は、社会の中で、一人で生きていくことはできません。人は家族、学校、企業などの一員として常に組織の中に存在します。また、それらの組織は自然発生的に存在するのではなく、何らかの目的を達成するために存在します。さまざまな組織の中で、とりわけ、企業という組織が社会の中で、その目的を達成するために、いかに運営されているかを研究するのが経営学という学問になります。社会を構成する様々な要因が複雑に絡み合いながら変動する社会の中で、企業が利益を上げるには何が必要なのか、企業組織の運営に必要なことは何か、また、社会的な責任や貢献などが企業に要求されている現代社会の中で、企業は社会とどのように関わっていくべきなのかなどを学ぶ経営学の重要性はますます高まっています。 また、現代社会は、インターネットの普及やITの進歩により、社会環境の複雑化、高度化が進み、社会や文化がグローバル化、多様化しています。そのような社会動向を見据え、企業も必然的に社会の変化に対応していかなければなりません。そのような変化に適切に対応していくためには、常に新しいことにチャレンジしていく独創性をもった創造力、固定観念に囚われない柔軟な思考力、多様な価値観に対応できる臨機応変な行動力なども求められます。なぜなら、独創性や目標を持たない画一的な個人から構成される組織は発展の可能性を持たないからです。 経営学部では、企業の組織運営に必要なさまざまなアプローチ、企業が発展するための戦略や分析、社会の動向やニーズの把握、企業の資金調達や資金運営など、ビジネス全体を見通す大きな視野と企業運営に関わる基本的な知識を修得できるようにカリキュラムが組まれています。また、修得した知識(理論)を活かせるような実践的な科目も多く配置し、常に知識の更新をしていきながら、問題解決の糸口を自分で探すことができるようなカリキュラム構成になっています。 このように、経営学部では、社会の多様化や変化に対応できる個人個人の個性を伸ばし、創造力豊かなビジネスマインドを培い、企業や社会で貢献できる人材を育成しています。それは、経営学部の教育理念である「理論と実践の融合による創造力豊かな人材の育成」という言葉に反映されています。 このような教育理念のもと、経営学で学ぶ皆さんが、「この学部で学んでよかった」と思える充実した学生生活を送ることを切に願います。